財団法人水産無脊椎動物研究所

無脊椎動物 研究所紹介 うみうしくらぶ 出版 研究助成 質問コーナー sitemap english

ホーム=無脊椎動物 > うみうしくらぶ > 2013年度 見学会 「親子で楽しむ海の生き物わくわくウォッチング」 報告

2013年度 見学会
「親子で楽しむ海の生き物わくわくウォッチング」報告

2013年5月25日 観音崎自然博物館にて 親子で楽しむわくわくウォッチング 開催




 潮の関係で例年より遅い開催となった。前日の暑さに比べて冷え込んだ朝に心配したが、磯へ出る頃にはお日様も顔を出した。 今年も大勢のボランティアスタッフの方々に「よろしくお願いします。」と元気よくご挨拶。河野さんから危険に対する注意と生き物の探し方を教わる。
 着替えのあと、中庭に集合して班分け、移動。たたら浜で観察する範囲と、緑色の藻がついた岩は滑りやすいから乗らないように、沖の方はあの二つの岩まで、という注意を伺って潮溜まりへ。  波打ち際にはアカクラゲが漂流・・・すでに触手はなくなっていたが。浜に打ちあげられているのはたくさんのウチムラサキの大きな貝殻。ミドリイシの仲間も転がっていた。
 潮だまりの中ですぐ目に付くのが、やっぱりアメフラシ。
卵塊も黄色、オレンジ色と発生の異なる段階が見られる。別の機会に黄色い卵塊からはトロコフォア幼生、オレンジ色の卵塊からはベリジャー幼生を観察した人がいる。右端はアメフラシのベリジャー幼生。

「アメフラシに触れるかな?」「持てるかな?」背中の上から押して、紫色の汁を出してしまった班もあった。


海藻の飾りをつけた
ヨツハモガニ。
潮だまりには藻の間にヨツバモガニが。藻をくっつけて擬態しているのでよく探さないと見つからない。石の下や岩の間には、イソガニ、オウギガニなどのカニ類。小石の隙間や砂の上を歩いているヤドカリ類。岩をひっくり返すとオトメガサがするすると逃げる。
下左から貝と思ってひっくり返したらヤドカリ!。中オトメガサは体で貝をすっぽり隠していることが多い。右はオオヘビガイの殻口。

下左はたぶんヤスリヒザラ。 中はマツバガイ。 右はカラマツガイ。 

下左はウノアシ。 右は小さなイワフジツボがたくさん付いているクロフジツボ。
干上がった岩の上のくぼみには、マツバガイ、ウノアシ、ヒザラガイなどの貝類やクロフジツボ、イワフジツボのフジツボ類。岩の隙間にはオオヘビガイの巣の口があちこちにのぞく。 岩陰のくぼみにはアオウミウシ、オトメウミウシ、サガミミノウミウシなどのウミウシ類。サンシキウミウシは海面にぶら下がるように浮かんでいた。ミノヒラムシがひらひらと泳いでいる。
下左はアオウミウシ2匹?3匹?。 中はサガミミノウミウシ。 右はひらひら泳ぐミノヒラムシ。

海面近くの岩のくぼみにはムラサキカイメンがたくさん張り付いている。ヨロイイソギンチャクは海面から出てしぼんでいる。水中では小さなヒメイソギンチャクがのんびりと触手を開いていた。
下左からムラサキカイメン。 中は干上がってしぼんでいるヨロイイソギンチャク。 右は水中で開いているヒメイソギンチャク。

岩陰の水中にはひっそりとシロガヤ(右)が開いていて、潮だまりの中にはマンジュウボヤ、イタボヤがくっついている。赤いギボシイソメの卵塊があちこちで藻にくっついている。ゴカイ類の巣の口から出ているらしい、透明な卵塊には茶色の細かい卵が見えるものもある。 岩にへばりついてイトマキヒトデやヤツデヒトデなどがいる。岩の裏側にはチゴケムシがくっついている。大きく立派なメリベウミウシやクマノアシツキも捕まえた。
下左はイトマキヒトデ。 中はヒメヒトデ。 右はヤツデヒトデ。

下左はギボシイソメの卵塊。 中はゴカイ類の卵塊。右はその拡大で白い輪に見えるのがゴカイの巣の口。茶色の点々が卵。

下左はチゴケムシ。 中はマンジュウボヤ。 右はイタボヤの仲間。


お天気に誘われて、芝生の上に思い思いにシートを広げてお弁当を楽しむ。

午後は海で見た生き物の解説を伺い、ユカリという海藻の押し葉を作ってお土産に。

午後は水槽に分けられた生物の説明。まずイトマキヒトデとヤツデヒトデとバフンウニの水槽。「一緒に入っているのはヒトデとウニが近い仲間だからです。体は5放射を基本としています。 ヤツデヒトデはちょうど半分になったヒトデが腕を再生しているところです。白いのは生殖口(右側拡大図)。」
次はカニの水槽。「ヨツハモガニ(左)は頭のてっぺんに海藻をつけて化けます。フタバベニツケガニ(右・ハサミが片方とれている)は一番後の脚が泳げる脚になっています。スーパーで売られているワタリガニも泳げる脚を持つ同じ仲間です。」
その次はウミウシの仲間。「いろんなウミウシが入っていますね。アメフラシもウミウシも貝の仲間です。陸上でこれらに近いのはナメクジ。ナメクジに近いのはカタツムリで、貝で身を守ります。ウミウシには貝がなくてヌルヌルを出して守ります。 アメフラシには薄い平たい貝がありますが、紫色のインクを出して守ります。
下左からオレンジ色のイソウミウシ、青色のアオウミウシ、ピンク色のサガミミノウミウシ。

下左から黄色のサンシキウミウシ、黒のクロシタナシウミウシ、大きい黄色のメリベウミウシ。

下左からオレンジ色のキヌハダウミウシ、白のオトメウミウシ、ウミウシではないけど貝の仲間のオトメガサ。

「アメフラシ少しいじめてみましょう。」と背中を押すとパアッと紫色のインクを出した。子供達はすぐに立ち上がってテーブルを囲む。後から見えないよう〜。
飼育して変形したケヤリムシ普通のケヤリムシの形 次は博物館に飼育されている「ケヤリムシ」の話。「体が細長くて節があります。ミミズと同じ仲間です。自分で作った管の巣から、細かい襞のついたヒラヒラしたものを出してプランクトンをつけて食べます。」
「水族館では始めは普通に細かい餌を与えていたのですが、ある時魚の切り身を口の所に入れてやると食べたのです。食べたのでこうやって飼育していると、細かい襞を使わなくても餌が食べられるのでヒダヒダがいらなくなってツルツルの触手になってしまいました。」このケヤリムシは見た目、ハナギンチャクにそっくり。右側がケヤリムシの自然の姿。
今度は海藻の話。「海で見た海藻には緑、茶、赤、黒、、、、といろいろありました。陸の木はほとんど緑。植物は太陽の光をエネルギーにしているので、海藻によって使う光の色が違うのです。」と光が7色に分解するのを見せてくれた。 光の分解虹色に分解植物に含まれる色
最後に海藻押し葉の作り方を丁寧に教えてもらって、作ってみる。「うまくできたよ!」と見せに来た子も。
今日は河野さんはじめ博物館のスタッフ、ボランティアのお兄さんお姉さんのお陰で、たくさんのことを学び、楽しい一日でした。
本当にありがとうございました。

ページのTOPへ

上記以外の観察した動物たち

キイロイソカイメン
カイメンの仲間
アカクラゲ
しぼんでいるヒメイソギンチャク
ミノヒラムシ背側
ミノヒラムシ腹側
打ち上げのウチムラサキ
打ち上げのオオヘビガイ
イボニシ
展示のフミフクロウ
展示のイイダコ
タッチングプールのマダコ

クマノアシツキ
イワフジツボ
モエビの仲間
ケアシホンヤドカリ
ケブカヒメヨコバサミ
ケブカヒメヨコバサミ
ヨツハモガニ
イソガニ
オウギガニ
展示のノコギリウニ
マンジュウボヤ拡大(個虫)
ビクニンの幼魚


ページのTOPへ

トップページ | 研究所紹介 | うみうしくらぶ | 出版 | 研究助成 | 質問コーナー | サイトマップ
copyright(C)1998-2016 公益財団法人水産無脊椎動物研究所 All rights reserved.
メール:maininfoアットマークrimi.or.jp