気持ちの良い晴天に気温も24度前後と、朝から絶好の磯観察日和となりました。
次々と受付も進み、なんと総勢28組90人のご参加となりました!感謝感謝!
今年は人数が多いことに加えお天気も良かったため、完全青空教室での開催です。
当日観察を行った磯(この日は房総半島までくっきり見えました!)
まずは博物館研究員の河野えり子さんからご挨拶とガイダンス。
磯ではどのように観察をするのか。静かに歩く、自分の手で優しく触ってみる、など。
また、どのような生き物が観察できるか、その観察のポイントなど。
カイメンは英語でスポンジ、その感触をぜひ触ってみて!
カニはお腹を見るとオスかメスか分かるので要チェック!
観音崎のイソギンチャクは触っても痛くないので、触ってみよう!などなど。
あとは危険な生物についての注意。楽しく観察するためにとても大切なことです。
服を着替えていざ出発!ガイダンスが終わる頃には潮の引き具合もよくなってまいりました。 班ごとにボランティアさんに続いて磯へ。再度注意事項を聞き、観察の開始です。 海水へ足を浸けると冷たい!けれどだんだん慣れて気持ちよくなってきます。 潮が引いて露出した岩にはヒザラガイやカイメンやイソギンチャクやら、さっそく生き物がいっぱい! けどみんな、そんな最初のところで立ち止まってたら後が詰まっちゃうよ!
何がいるかな?・・・さっそくヤツデヒトデを発見!
クロイソカイメンのスポンジのような感触と、ぶしゅっと水が噴き出す様子に感動したお母様。
娘さんを呼び、「水が出るよ!触ってごらん。」と教えてあげると、
・・・ぎゅぎゅぎゅーと力強く指でカイメンから水をほとんど絞り出してしまいました。
あぁー(笑) 後で海水かけといてあげようね。
一方、ヒザラガイを初めて見た奥様、「この化石みたいなの生きてるの?」とびっくり。 1匹岩から引きはがして手の上に乗せてみると、コロンと丸まります。「なにこれ、やだ、かわいいー!」。 奥様、ヒザラガイを可愛いと言ってしまう危ない世界に踏み込みました。非常に良い感性をしております。
化石のようなリュウキュウヒザラガイと
可愛い(?)ヒメケハダヒザラガイ
女の子はやっぱり可愛いものが好き♪
観音崎のサガミミノウミウシは綺麗なピンク色です。
岩の隙間にたくさん丸まっていたので、女の子2人組にプレゼントしたところ、海水に入れた途端ふわっとミノを広げ、現れたピンクのヒラヒラの生き物に「うわー!すごーい!」と感動。
お気に召したようで、持っていた小さなスコップにウミウシを海水ごと入れ、大事に大事に運んでいました。
けれど案の定、途中でバランスをくずし 「ぁぁーっ!落ちちゃった・・・」。
愛しのピンクのヒラヒラは海藻の隙間へ戻っていきました。また来年会いに来てね!
あちこちで「アメフラシとったどー!」の声が響き、いつの間にかお尻まで濡れています。 他にもそれぞれのドラマがたくさんあったことでしょう。本当にあっという間に時間は過ぎてしまいました。 名残りおしそうに1匹ずつ丁寧に生き物を海に返す少年。もう戻るから早く・・・と言うのが心苦しい限りでありました。
お弁当を狙って何度も偵察にくるトンビたち。暇さえあれば駆け出す子供たち。にぎやかで楽しいお昼ご飯♪の後は後半戦です!
午後は2つのグループに分かれ、「生き物スケッチ」と「海藻押し葉標本作り」を行いました。
「生き物スケッチ」ではアサリのスケッチに挑戦!「スケッチは芸術ではありません。よーく観察して正確に書くことが大事です。線と点で書いてみましょう。うまく書ければ論文になるかも?」との説明を受け、取り組み始めます。 子供達はおでこが床につきそうなほど前のめりになって真剣!しかし、もっと真剣なのはお母さんたち!うまく描けましたか? それぞれ形や模様が異なるアサリの特徴を見事に捉えていました。
様々な模様のアサリ・・・上手に書けたよ!
「海藻押し葉標本作り」では、今年は紅藻のユカリに加えて緑藻のミルのおまけ付き!博物館の方達が色止めまでしっかりして用意してくださいました。用紙に海藻を乗せて広げていきます。ミルは厚みがあって扱いづらかったのか、子供達は手でひょいっと乗せておりました。やっぱり色が2色あると、いっそう綺麗!観音崎の海に生き物がたくさんいるのも、このような海藻が豊かなおかげなのですね。
うまくできるかな?・・・できた!
皆様のおかげで、今回も怪我なく楽しく終えることができました。参加者の皆様、 ご指導くださった観音崎自然博物館の河野さん、ボランティアの皆様本当にありがとうございました。
来年度もお楽しみに!
その他の観察した生物
イタボヤの仲間 |
ウノアシガイ |
オトメウミウシ |
マダラウミウシ(上) アオウミウシ(下) |
カギノテクラゲ |
キクノハナガイ |
ギボシイソメの卵塊 |
クロフジツボ |
ヒザラガイ |
ゴマフビロードウミウシ |
シロウミウシ(左) クロシタナシウミウシ(右) |
チゴケムシ |
ヒメヒトデ |
マツバガイ |
カイメンの仲間 |
ヤツデヒトデ |
ヨロイイソギンチャク |
アメフラシ |