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トップイベント第5,6回「親子で楽しむ海の生き物わくわくウォッチング」報告

第5,6回「親子で楽しむ海の生き物わくわくウォッチング」報告

2012年5月5日・6日、連休のおわりの二日間、第5回と第6回のウォッチングを開催。今年は2回目、3回目という参加者もいらして事務局もうれしい思いだった。観音崎自然博物館もいつものように大勢のボランティアスタッフと学芸員さんが準備を整えて待っていて下さった。
まずは河野さんから生きものの探し方と注意を伺う。高いところへ乗らない、滑らない、手をつながない、ふざけない、そしてアカクラゲやハオコゼ・ゴンズイなどの危険な生物に注意する、というお話しと観音崎では干満の差が180cmもあって岩のどの辺に生き物が付いているかというお話し。岩の上の方にはヒザラガイという貝の仲間やイソギンチャクが、磯だまりにはハゼ、カジカ、ギンポ、ナベカの魚も見つかるそう。
濡れてもよいように着替えた後、引率のスタッフさんのところに集合してカラーリボンで班分けして、たたら浜へ。今年は暖かくなるのが遅く、4月中頃でも寒い日が続いたりして水温が気になってはいたが思いの外温く海に入りやすかった。前日の大雨にもかかわらず5日は雲一つ無い上天気。 6日は風が強くなって海面が波立って水中が見づらかったけれど、最初はスタッフさんの引率で始めた観察も好きな方向に動き出す。箱めがね持参でゆっくり海中をのぞき込んでいる人、干上がった岩にたくさん並んでしぼんでいるヨロイイソギンチャクを押してピューッと水を出させて喜んでいる子、 初めてかな?こわごわとカニを持たせてもらって大満足の子、団体参加の高校生(6日)が岩陰にアメフラシの団体を見て「わーっ、かわいい!やばい!」と歓声をあげている。今年は両日とも潮の引きが少なくてあまり沖へは出られなかったのがちょっと残念だったかな?
ウミウシを見つけたい!と参加した人も多かったけれど、水温が上がるのが遅い今年は岩の上でお昼寝中?のサガミミノウミウシがたくさん見つかっただけ。アオウミウシはもう少し後のようだった。他に見つけたのは、クロシタナシウミウシ(5日と6日)とマダラウミウシ(5日)、オトメウミウシ(5日)、イソウミウシ(6日)、ちょっと寂しいウミウシの出現だった。

生き物はこんな所に。。。。

班分け

磯で

これを見てごらん

磯で観察

アメフラシ持てるかな?

庭や部屋で思い思いにお弁当を広げた後、午後の部へ。
「どんな生き物がいたでしょう?まずは海綿。岩について動かないけど動物です。ふわふわした感じで、黒や紫、オレンジ色がいました。次に刺胞動物。クラゲにさされて痛いのは刺胞という針が出てくるからで、クラゲを逆さにした形がイソギンチャク。イソギンチャクもそんなに痛くないけれど刺胞を持っています。他にサンゴも刺胞動物。」
「貝の仲間は巻き貝・二枚貝・ヒザラガイと分けられますが、二枚貝の貝殻は2枚だけどヒザラガイは8枚の殻を持っています。貝は柔らかい体をしていて貝殻で体を守っています。ウミウシとアメフラシは両方とも巻き貝の仲間ですが、ウミウシには貝殻がなく、アメフラシは背中に薄い貝殻を隠していて、両方ともぬるぬるしていることで体を守っています。」 海岸での観察で、アメフラシの背中を触って固いものがあった、という子もいた。
「カニは磯ではシマシマの足のイソガニと平たい甲羅のヒライソガニが多く、雌と雄はお腹の形で見分けることができて、大きいのが雌。足は何本かな?」10本でーす、と皆よく知っている。「10本なので十脚類といいます。」
「次にヒトデ。イトマキヒトデもヒメヒトデも形は五角形です。五放射相称といいます。ヤツデヒトデは8本前後の腕を持っていますが、これも五放射相称。ヤツデヒトデは腕が取れやすくてよく再生します。また雌と雄の受精で増える方法と、分裂して増える方法があります。8本の腕が半分ずつに分かれて4本のヒトデになり、脇から出てきた小さい腕がだんだん伸びていきます。」ちょうど長い腕が4本と短い腕が4本のヤツデヒトデが見つかっていた。 「ウニは丸いけれどこれも五放射相称、ナマコも五放射相称です。」
ここでウニとヒトデの体が柔らかいことを確認する実験。ビーカーに海水を入れて上にウニやヒトデを乗せてしばらく待つと、アラアラ、ビーカーより大きかったウニやヒトデがポトリとビーカーの中に落ちた!
魚ではクサフグ、ナベカ(ギンポの仲間)、イダテンカジカ(6日)など捕れた。「クサフグは6月の大潮の時に波打ち際に産卵し、次の大潮で孵化した稚魚は海へ戻ります。産卵後は浜にたくさんのクサフグが打ちあげられています。」
「海藻には緑、褐色、赤の3種類があります。緑はアナアオサなど緑藻、褐色はヒジキ・アラメ・カジメ・ワカメなど褐藻、赤はハリガネ・ツノムカデなど紅藻。ワカメは褐藻ですが食べる時はどんな色?」一斉にみどり!と答え。「緑色ですね。それからワカメには中軸があります。」
ここで海藻の実験。海岸で拾ってきたカジメを熱湯に浸けてみる。オーっ、茶色いカジメがたちまち緑色に変わった!!皆、感嘆の声!「褐藻はクロロフィルAとBとフィコキサンチンという色素を持っています。クロロフィルAとBは緑色と黄色でフィコキサンチンは自然では赤ですが熱湯につかると黄色に変わってしまうのです。それで緑色に変色したのです。」
小さな子には難しいかな?と思われる解説でも、中にはよく知っている子がいて、河野さんの話を先取りしていた。

直径より小さいビーカーにのせて

ヒトデがだんだんさがってきて。。。

ビーカーの中に入った


カジメを熱湯に入れると。。。

たちまち緑色に

ウニもすっぽりと


これが海藻標本です

大人も子供も

真剣に海藻押し葉作り

最後に海藻おしばの作り方を教えてもらって実際に作ってお土産に。今年は表紙に工夫がされてより記念品らしくなっている。皆さん、器用で上手にできた。
「海にこんなに生きものがいるなんて、教えてもらわないとわからないね!」という声も多く、皆さんに楽しんでいただけたようです。これもひとえに河野さんはじめ博物館の方々、ボランティアの方々のお陰です。
本当にありがとうございました。

観察した生物

海綿(かいめん)動物
ダイダイイソカイメン
ナミイソカイメン
クロイソカイメン
ムラサキカイメン



刺胞(しほう)動物

アカクラゲ
海岸でしぼんでいるヨロイイソギンチャク(白色)とダイダイイソカイメン(オレンジ色)
 ヨロイイソギンチャク
 (水中で開いている)
タテジマイソギンチャク
ヒメイソギンチャク
イソギンチャクの仲間

苔虫(こけむし)動物
チゴケムシ
チゴケムシ(個虫が一つの部屋)


軟体(なんたい)動物
ヒザラガイ
ヒメケハダヒザラガイ

オニアサリ
フネガイの仲間(貝の表側)
フネガイの仲間(貝の内側)
ウノアシ(イワフジツボが付着)


オトメガサ
クボガイ
クボガイ
コシダカガンガラ
コシダカガンガラ
コシダカガンガラ
バテイラ
バテイラ
サザエ幼貝
オオヘビガイ
レイシガイ
レイシガイ
イボニシ
イボニシ

アメフラシ
アメフラシ5匹の集団
イソウミウシ
クロシタナシウミウシ
マダラウミウシ
オトメウミウシ
岩の上のサガミミノウミウシ
サガミミノウミウシ
サガミミノウミウシ
キクノハナガイ
カラマツガイ(下に見える黄色いのは卵塊)


環形(かんけい)動物
ミズヒキゴカイ
ヤッコカンザシゴカイ


節足(せっそく)動物
カメノテ
クロフジツボ
イワフジツボ
ホンヤドカリ
ホンヤドカリ
ヒライソガニ
イソガニ
イソガニ
ヨツハモガニ(片方のハサミがとれている)

棘皮(きょくひ)動物
イトマキヒトデ
ヒメヒトデ
ヤツデヒトデ
ムラサキウニ
バフンウニ


脊索(せきさく)動物
ホヤの仲間
ホヤの仲間


脊椎(せきつい)動物・魚類
イダテンカジカ
イダテンカジカ
ギンポの仲間
ナベカ
クサフグ


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